こんにちは。orinekaです。
「手洗いが大事なのは分かるけれど、正直面倒くさい」
「最低限これくらいやればいいというのを教えて!」
「手洗いには石けんがいいって聞いたけれど、石けんについて何も知らない…」
今回はこんな声にお答えする記事です。
- 水だけだと洗う意味がない
- 薬用石けんでないと効果がない
こういった間違いを訂正しながら、
- 気にしなくていいポイント
- こだわるべきポイント
をはっきりさせて、納得した形で手洗いをできるようにしていきましょう。
この記事でできること
- 手洗いが面倒くさいと思っている人でも、最低限おさえたいポイントを理解して効果的な手洗いができる
- 正しい手洗い方法の重要ポイントを知ることで、納得して手洗いに励むことができる
- 使う石けんやハンドソープでよくある誤解を解き、商品選びの幅を広げることができる
これだけはやっておきたい手洗いのポイント

面倒であっても最低限これだけはやってほしい手洗いのポイントが2つあります。
- 水を使う
- 指先をグリグリ洗う
この2点です。
水を使う

水だけだと汚れって落ちないんじゃない?
幼いころ外で泥遊びをした後水だけで洗ってもなかなか落ちなかった経験や、油や保湿クリームなどのヌメヌメした感じが落ち切らなかった経験から「水だけだと洗ってもあまり意味がない」と考えている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
確かにヌメリを取るには石けんが必要と言えますが、菌やウイルスに関してはこの考えは間違いです。
下の表は手洗いによって手についているウイルスがどれくらい減るのかを示したものです。厚生労働省が発表しているスライドの表をもとに、一部抜粋して作りました。
手洗いの方法 | 残存ウイルス数 |
手洗いなし | 約100万個 |
流水で15秒手洗い | 約1万個 |
(参考:厚生労働省 ノロウイルスによる食中毒の現状と対策について)
まったく手を洗わないときに比べて、水だけでも使って手洗いをすればウイルスの数を1/100に減らすことができます。

1/100に減らせば本当に感染を防げるの?
今回の実験で使われているノロウイルスに関しては効果が不十分です。患者の便1gには数億個のノロウイルスがいるようですので、仮に1億個だとしても水の手洗いだけでは減らせるのは100万個まで。ノロウイルスは10~100個いるだけで感染すると考えられているため、感染を防ぐことができないことになってしまいます。(参考:福島県ホームページ 「冬季に注意すべき食中毒(ノロウイルス)についてのお知らせ」)
ただノロウイルスはかなり強力なウイルスですので、他のウイルスに関しては1/100でも効果がある場合はあるでしょう。水での手洗いは
「完璧ではないがやらないよりははるかにマシ」
と言えます。
指先をグリグリ洗う
もう一つ押さえておきたいポイントは「指先をグリグリ洗う」ということです。

指先をグリグリ?
指先グリグリは私の造語ですが(笑)、指を一本一本反対の手で包むようにして回しながら洗うことです。東京都福祉保健局の調査によると特に指先に洗い残しが多いようなので、指先グリグリは意識して行うとうっかり菌やウイルスが手に残ってしまうのを防ぐことができるでしょう。
(参考:東京都福祉保健局「手洗いについて」)
ここまでやれるともっと安心 正しい手洗いのコツ

感染するのは怖いからもっとしっかりと手洗いをしたい!
そんな方のために、ここまでやれば大丈夫と言える手洗いのコツについても解説していきます。ここまでやると手洗いをしないときに比べてウイルスを1/10000程度まで減らすことができますよ。先ほどの厚生労働省の資料にも記載があります。
手洗いの方法 | 残存ウイルス数 |
手洗いなし | 約100万個 |
ハンドソープで10秒または30秒もみ洗い後、流水で15秒すすぎ | 約100個 |
手洗いについては
- 洗うタイミング
- 洗う時間
- 重点的に洗う箇所
の大きく3つのポイントに分けられるので、それぞれ整理して書いていきますね。
洗うタイミング
いつ手を洗えば良いかについてですが、「多くの人が触れるものに触ったとき」と「手に触れたものを口に入れる可能性があるとき」に洗うよう心がけましょう。具体的には、
- ドアノブや自動ドアのタッチセンサーに触れたとき
- ATMや発券機、コピー機の操作画面に触れたとき
- エレベーターのボタンを押したとき
- 料理を作るとき
- マスクを外して食事をするとき
などが挙げられます。
洗う時間
約30秒です。
これに関しては手のひら→手の甲→指の間→指先→手首と洗っていると自然とこれくらいになるかと思います。あえてコツを言うとすれば
- ゆっくり呼吸しながら洗うこと
くらいでしょうか? 「早くテレビを見たい!」と焦る気持ちがあると短くなりがちなので、深呼吸しながらやるくらいでもちょうどよいかもしれませんね。
重点的に洗う箇所
先ほどご紹介した指先以外の箇所では、
- 手の甲
- 利き手
の洗い残しが多いようなので重点的に洗いましょう。
よくある誤解

薬用石けんでないと効果がない

ウイルスをしっかりとやっつけるには「殺菌」と書かれたものを使うべき!
こう思っている方はいらっしゃいませんか? 確かに気持ちとしては「殺菌」と書かれていたほうが安心できそうですが、実際は薬用にこだわる必要はありません。なぜなら、一般家庭で石けんを使う目的は菌やウイルスをやっつけることではなく、手から引き離すことだからです。
このあたりの詳しいことについては1本の記事にまとめていますので理解を深めたい方はぜひご覧ください。
石けんは泡では出てこない
「これから石けんを使い始めたいけど、知識がまったくない」という方にありがちな誤解かなと思います。
私も石けんを使い始めるまで勘違いしていたのですが、石けんでも今までのハンドソープとそっくりなものが売られているんですよね。何となく「石けんだと液体でしか出てこなくて、泡立てるのに手間がかかりそう」と思っていました。
もし同じことを思っていた方がいらっしゃいましたら、そこは問題ないことをお伝えしておきます。市販品でもちゃんと泡になって出てくる商品が多く、特にこのサイトで紹介しているものは100%泡で出てくるタイプです。
まとめ
今回は主に手洗いを面倒だなと感じる方や石けんの知識が少ない方に向けて、最低限これだけはやってほしい、知っておいてほしいというポイントをご紹介しました。
- 水を使う
- 指先をグリグリ洗う
この2つを意識して行うだけで手をまったく洗わないのに比べて大きな効果があります。
また、手洗いは衛生というかなり大事な部分に関わってくることもあってか、「安心したいあまり間違った情報をもとに行動している」ということもありがちです。
- 薬用石けんでないと効果がない
- 石けんは泡では出てこない
こういった誤った知識を捨てることができれば、極端に商品選びの幅がせまくなってしまったり、今まで使ったことがない石けんを使い始める抵抗感が強かったりするのを防ぐことができると思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。