こんにちは、orinekaです。
この記事を書いている2021年1月現在、新型コロナウイルスの感染者が再び増加しています。
感染予防策として「手洗い」が推奨されているわけですが、石けん(特に無添加石けん)を使っている方であれば疑問に思うのではないでしょうか。
「石けんでコロナウイルスを撃退できるの?」
「薬用ハンドソープじゃないと手洗いをしても効果が薄いんじゃない?」
このことについて、私も気になったので調べてみました。
[結論]
- 無添加石けんはコロナウイルスの感染力を抑える効果がある
- ウイルスを手から「洗い流す」ことのほうが重要
石けんはコロナウイルスを抑えられる?
石けんとコロナウイルスの研究の結果
2020年の10月に、無添加の石けんを作っているメーカーの一つ、シャボン玉石けんが広島大学と共同で行った研究の結果が発表されています。
シャボン玉石けん株式会社(福岡県北九州市/代表取締役社長:森田隼人)は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対する石けんの抗ウイルス効果について、広島大学大学院医系科学研究科ウイルス学研究室坂口剛正教授と共同研究いたしました。
その結果、天然石けん成分「オレイン酸カリウム」が新型コロナウイルスを99.99%以上不活化させることが分かりました。
出典:シャボン玉石けん 公式サイト ニュース&トピックス 「広島大と共同で新型コロナウイルスに対する石けんの抗ウイルス効果の研究結果を発表」
詳しい内容はシャボン玉石けんのホームページで見ていただきたいのですが、個人的にポイントだと思った点が2つあります。
- 石けん成分によって、新型コロナウイルスの感染力が抑制された
- 3分間反応させた
研究によると、効き目はあるみたいですね。
このチームでは2018年にも、冬におなじみのインフルエンザウイルス(H3N2型)とトリインフルエンザウイルスに対して、合成界面活性剤(一般的なハンドソープの成分)と石けん成分の界面活性剤が、どれくらいウイルスの感染力を弱められるかの実験を行っています。
元の論文も要約とグラフのところだけ読んでみたんですが、「合成界面活性剤ではインフルエンザウイルスの不活化には不十分だが、石けんの界面活性剤は感染を防ぐ効果が十分にある」といった内容が書かれています。
界面活性剤の溶液の濃度にもよりますが、どの濃度でも石けん成分の効き目が1番強いことに変わりはなく、ある濃度では合成界面活性剤の1000倍も効果が大きいそうです。
石けんは様々なウイルスの力を弱める働きがあるんですね。私もここまで効果があるとは知りませんでした。
効き目があったのは「3分間」反応させたとき
以上の話から、
「石けんはコロナに効きます! 以上!」
で終われば良いのですが、ちょっと待ってください。私が注目したのは、どちらかというとポイントの2番目のほうです。
「3分間反応させた」
3分より反応時間が短いときに効果があるのかについては触れられていません。
手洗いの場面を想像していただきたいのですが、洗面所で3分間洗っていられるでしょうか? まず無理ですよね。そんなに暇じゃありませんし。ましてや、外から帰ってくる度に3分間なんて、なおさら無理でしょう。
この実験は実験室で、試験管に培養したコロナウイルスに石けんの溶液を投入して行われたようですので、家で手を洗う現場の環境とは異なります。
なので、この実験結果から即座に「家の手洗いでも効果がありますよ」と言うのは難しいんじゃないかと思います。

えー、じゃあ無添加石けんじゃ意味ないのか・・・
と思いましたか?
実は、私の考えは「コロナウイルスの予防策として十分使える」なんです。
(専門家ではないので断定はできませんが、間違いではないと思っています。新しい情報の入手などによって考えが変わったときは追記・訂正します。)
ウイルスを「洗い流す」ことが重要な理由

私が、効果があると考えた理由は、「洗い流す」ことが大切だからです。
ハンドソープは、手にこびりついている菌やウイルスを手から離す効果があります。これは洗濯で洋服から汚れを浮かすのと同じ原理で、界面活性剤が手とウイルスの間を断ち切ります。この作用によって、水だけで洗う場合よりもウイルスを洗い流しやすくなるわけです。
ここでのポイントは
「必ずしも菌やウイルスを無力化しなくても良い」
ということ。もちろん無力化できればそれに超したことはありませんが、手から離れてしまえば水と一緒に排水口を通ってどこかに行ってしまいます。
ですので、界面活性剤が入っていれば、感染予防として使えると考えたのです。
ここまでで本題は終わりなのですが、しっかりと洗い流す方法も知りたいですよね? 正しい手洗いの方法については別の記事で紹介しているので、ここではポイントだけ解説します。
効果的な手洗いのやり方

- しっかりと泡立てる
- 洗う時間は20秒以上
- 指の間や指先まで丁寧に
石けんの場合、効果を発揮するのは「泡立っているとき」ですので、しっかり泡立てましょう。最初から泡で出てくる液体石けんだと、手間が省けて楽ですね。
洗う時間はそこまでシビアになる必要はないと思いますが、今までよりは少し長めを意識しましょう。
そして、指の間や指先は、普通に手を洗っていると汚れが残りやすい箇所ですので、一か所ずつ丁寧に洗いましょう。
まとめ:石けんはコロナウイルスを抑えられる?
今回はタイムリーな話題について考えてみました。
何度も書いてきたように、大切なのはウイルスをしっかり「洗い流す」こと。
正しい手洗いを身につけて、コロナ禍を乗り切りましょう。
最後までご覧いただきありがとうございました。